医療倫理学の方法

『医療倫理学の方法 原則・ナラティヴ・手順』

 2005年の刊行以来、本書は医療系大学や専門学校等で、医療倫理学のテキストとして広く使われているものとなっています。本書では倫理問題を扱うための「方法論」を重視し、生殖医療から終末期医療、および医学研究などの各領域の具体的な事例の分析法や解決策を解説しています。今回の新版では、米国のジョンセンらの「四分割表」を日本の医療現場に適する内容に修正したもの、および筆者らが開発した「ナラティヴ検討シート」を新たに採用しました。また、昨今の研究不正への関心の高まりと研究倫理教育の必須化の流れを受けて、研究倫理についての解説を充実させました。 

 講義テキストとして使用することを想定して全体を6部(15講)の構成にしてあります。また、医療倫理・生命倫理の講義がない大学や各種学校で学ぶ学生さんのために、高校卒業程度の学力を持った読者を前提に、専門用語には解説を付けるなど、一人で学べるような内容構成と記述を心がけ、スライドで解説するときのような図版も多く採り入れています。今後も本書の内容を洗練させ、より読みやすいテキストにしたいと考えておりますので、内容等について忌憚のないご意見を著者までお寄せ下さい。 

書名:医療倫理学の方法: 原則・ナラティヴ・手順
著者:宮坂道夫
出版社 ‏ : ‎ 医学書院
発売日 ‏ : ‎ 2016/12/1
ページ数 ‏ : ‎ 252ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4260028200
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4260028202


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本書の構成 

総論

第1~2部は総論で、医療倫理の歴史と方法論の概説です。


各論

 第3~6部は各論で、「死と喪失」、「性と生殖」、「患者の権利と公共の福祉」、「医学研究と医療資源」の四つのテーマに大別しています。各テーマとも、最初にレビューを設けて、主な倫理的問題がどこにあるかを概説しました。次にケーススタディを行い、典型的な事例を題材に、原則論、物語論、手順論のそれぞれの視点を用いて検討します。



資料

以下の資料を巻末に集録しています。