2024年12月に、医学書院から刊行させていただいた、宮坂による単著の医療倫理テキストです。前著『医療倫理学の方法』と同様に、大学や専門学校で初めて医療倫理を学ぶ初学者や、これまで医療倫理を十分に学んだことのない医療従事者にとっても読みやすいものとなるように心がけました。その一方で、昨今の医療現場での医療倫理の状況に鑑み、「自分たちの意思決定がどのような考え方に基づき、またどのような話し合いをたどって行われたものなのか」を説明できる能力を身につけることを重視しました。
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本書は、倫理というものを、弱い存在を前にした人間が、自らの振る舞いについて考えるものと捉えてみようという試みです。人間は、他の生物と同様の弱さを持っていますが、自らの弱さを容易には受け入れず、弱さに対抗するために技術を生み出してきました。とりわけ18世紀からの200年ほどの短い期間に、人間の技術は強力なものになり、多くの倫理的問題を生み出したことがわかります。生命倫理の視野を大きく拡大し、医療倫理、技術倫理、環境倫理を統合するための視野を提案します。
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